高血圧は危険な病気です。なぜなら自覚症状がない場合も多いなか、死に直結するような病気へと発展する恐れがあるからです。このサイトでは高血圧を放置してしまった場合にどうなるかや、高血圧を悪化させないための食事の面からのアプローチなど、高血圧に関する様々な情報を提供していきます。ぜひ自分事として捉えてご覧ください。

高血圧の治療にバルサルタンを!

高血圧では血圧を下げるための治療薬のひとつにバルサルタンという治療薬があります。
バルサルタンは2000年に日本国内で認可されたディオバンという治療薬のジェネリックになりますが、作用は同じで血圧上昇に関与するアンジオテンシンIIの働きを遮断することで血圧を下げる効果があります。
このアンジオテンシンIIとはどういうものか、またバルサルタンがどのような作用機序で血圧を下げる効果を発揮するのかについて以下に挙げます。

アンジオテンシンIIというのは生理活性物質のひとつであり、血管収縮作用をもたらして血圧を上げる働きをしますが、このアンジオテンシンIIは幾つかの過程で変換される物質です。
その過程ですが、まず何らかの要因で腎臓の血流が減少すると腎臓からレニンという物質が出ます。
そしてレニンはアンジオテンシノーゲンという物質をアンジオテンシンIに変換します。

さらにアンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素によってアンジオテンシンIIへ変換されます。
するとアンジオテンシンIIが副腎皮質の受容体と結合することにより、アルドステロンというホルモンが分泌されます。
アルドステロンは腎臓におけるナトリウムの再吸収を活性化させて血管収縮作用をもたらすため、血圧が上昇します。
この過程がいわゆるRAA(レニン、アンジオテンシン、アルドステロン)メカニズムです。

これに対してバルサルタンは、これらの過程で変換されたアンジオテンシンIIが副腎皮質の受容体へ結合する働きを遮断させる作用があり、これによってアルドステロンの分泌が抑制されることに繋がって血圧を下げる効果を発揮していきます。
なおバルサルタンはこの作用機序をもたらすことから、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)に分類されています。

このようにバルサルタンはアンジオテンシンII受容体の活性化を抑制するとともにホルモン分泌の活性化をも抑制する特徴があります。
また、その作用も強力過ぎないことから、腎臓だけでなく心臓など循環器系への負担も少ない臓器保護作用もある高血圧治療薬です。
なおバルサルタンの剤形にはバルサルタン錠とバルサルタンOD錠があり、その効果は基本的に1日1回の服用で24時間という長時間効果が持続する性質があります。

バルサルタンは子供でも服用できる薬

上記では高血圧治療薬としてのバルサルタンの作用機序や効果、特徴について挙げましたが、その他にも特徴があります。
それは子供でも服用可能な高血圧治療薬であるということです。
高血圧は成人に限ったことではなく、子供においても高血圧の症状がみられることも少なくありません。しかしながら、高血圧治療薬の中には作用の強さや効果の観点から、子供への適用が難しい場合があります。
これに対してバルサルタンは臓器保護作用など身体への負担が少ないこと、そして子供の高血圧への効果も確認されている高血圧治療薬であるとされていることから、特に小児高血圧症の治療薬として使われることがあります。

子供におけるバルサルタンの服用方法ですが、6歳以上の子供の場合は体重35kg未満で20mg、体重35kg以上で40mgを1日1回服用することとしています。
なお、体重や年齢、症状に合わせて適宜増量可能ですが1日の最高服用量は体重35kg未満では40mgまでとなっている点には注意が必要です。
また重篤な腎臓疾患や透析を行っているような子供の場合においては適用が難しいことがあります。

このようにバルサルタンは血圧を下げる治療薬としての作用が強力過ぎず、他の臓器への負担も少ないことから、成人のみならず子供にも服用可能という特徴を挙げましたが、さらに付け加える点はその薬価が安いということがメリットであるといえます。
高血圧治療薬として既に日本国内で認可されて使われている先発治療薬のディオバンと比較すると、バルサルタンの薬価は一応の目安ではありますが、おおよそ半額近く安い治療薬となっています。
したがって高血圧治療薬としてジェネリックであるバルサルタンは安い薬価で服用できることがとりわけ大きなメリットであるといえます。

関連記事